輪廻転成とは?

輪廻転成とは、人が生死を繰り返して新しい生命に生まれ変わることを意味しています。車輪が回る様子を表現した輪廻と生まれ変わりの転成を組み合わせた言葉で、どちらか一方で表現されることも少なくありません。仏教の世界では人の生まれ変われる世界は6つに分かれていて、生前での行いが大きく影響すると考えられています。6つの世界の中でも長い期間苦行を強いられると言われるのが地獄界、修羅界、餓鬼界です。生前に大きな罪を犯したり、物を粗末にするといった行為を繰り返していた人が死後に辿り着くと言われています。動物など生き物に酷い仕打ちをしてきた人が生まれ変わる場所が畜生界です。犬や猫へ生まれ変わる世界で、動物になりたいと考える人も多く、一見すると楽しい世界のように感じるかもしれません。しかし、動物の世界は弱肉強食なので、常に不安と恐怖におびえて暮らすことになります。生前に正しい行いを続けていた人が生まれ変われる世界が人間界と天上界です。人間界に行くことができれば再び現世に舞い戻って一から人生を始めることができます。人間界に輪廻転成したい人は、道を踏み外さず正しく生きるのはもちろん、他者を思いやり徳を積んでおかなくてはいけません。