鏡 リュウジ・タロット占いの関連情報サイトです。著書、無料占いなど。
[鏡 リュウジ・タロット占い情報館]




魂のコード―心のとびらをひらく

魂のコード―心のとびらをひらく

魂のコード―心のとびらをひらく

人気ランキング : 92299位
定価 : ¥ 2,520
販売元 : 河出書房新社
発売日 : 1998-04
価格 : ¥ 2,520
納期 : 通常24時間以内に発送
ヒルマンの真骨頂。

 タイトルに「魂」というコトバが使われていても,これはやっぱり心理学の本である。しかし,本文からは心理学の専門用語は極力排除されている。これは心理学用語に染み付いている発達論的な人間理解を避けるためで,実際本書の内容は発達論に対立したものである。ヒルマンの眺め方は,発達論の人生の眺め方とは根本的に異なっているのである。
 どんなに遺伝と環境の影響を受けようとも決して揺るがない「何か」がある。誰でもそんな感覚を自分の中に感じることがないだろうか。子供時代,親や教師の圧力を受けながらも自らの中に変わらない部分があることを感じたことがないだろうか。本書はそんな感覚を呼び起してくれる。
 ヒルマン自身も本文で言っているが,本書は「子供たちについての本」で?!??!る。子供たち1人1人の中からどんな人生が花開こうとしているのか。その1人1人にとことん付き合うにはどうすれば良いのか。そんな風に子供たちに関わる中で感じたことがあるならば,本書はとても大きな示唆を与えてくれるに違いない。しかし,本書を読んでまず内面に呼び起こされるのは,自分に対するまなざし,これまでの人生に対するまなざしである。本書は,自分の現在の姿を親や社会のせいにしてきたことの反省を迫るものでありながら,過去のトラウマという呪いを解いてくれるものであるので,非常にさわやかな気持ちにしてくれる。多くの人に読んでもらいたい一冊である。

宗教的な元型心理学

ジェイムズ・ヒルマンは、ユングにその源を負いながら、ユングを超えて宗教的な問題に関心を持ち、思想的に新しい地平を開きつつあると言われています。著者は、現代の心理学や精神分析学の発達によって失われた人生におけるロマンや「美」を、神話のイメージを通じて回復しようと試みています。遺伝子や環境(特に幼児期のトラウマ)だけでは、かけがえのない一人の人間を表すことはできない、という考えがその背景にあります。著者は、この本の中で、「どんぐり理論」という考えを打ち出します。これが意味するものは、一人一人の人生は、人生の本質であり、人生を特定の宿命へと導く、固有のイメージによって形作られるとされます。そのイメージは、その人の召命(Calling)に付き従う、ダイモ―ン(守護)として作用するとのことです。宗教的なイメージがあるように思われますが、殺伐とした日常生活を生きるわれわれには、はっとさせられる言葉も多いように思いました。

どんぐり

J・ヒルマンは、ユング派の心理学者である。この本は心理学の本ではあるが、「どんぐり」がキーワードとなっている。
「運命の声が書きこまれた、一粒のどんぐりが人にはあるのだと想像してみよう」この言葉が、全編を流れている。
「どんぐり理論」とは、一人一人の人間は生きることを要請されている個性、また人生の中で実現される前からすでに存在している個性を持っているのだと説いている。
人生をどんぐりで説明する心理学の本。しかし、心理学というよりも運命学の本と言った方が良いかもしれない。

『鏡 リュウジ・タロット占いの情報満載サイト』
Copyright 2005 鏡 リュウジ・タロット占い情報館 All rights reserved.